補助資料:焙煎の概要
1. 生豆の基礎
- 色:緑〜灰色
- 成分:スクロース、アミノ酸、有機酸、クロロゲン酸、トリゴネリン
- これらは風味の前駆体で、焙煎で香味成分へ変化
2. 主な物理変化
- 含水率低下(10〜12% → 1-2%)
- 膨張(密度低下、体積増加)
- 色の変化(緑 → 黄 → 褐色 → 黒褐色)
- 硬さの低下(粉砕しやすくなる)
3. 主な化学反応
- メイラード反応:還元糖+アミノ酸 → メラノイジン+香気成分
- カラメル化:糖の分解 → 甘い香りと苦味
- ピロリシス:高温での有機物分解 → CO₂、揮発性芳香化合物
4. ハゼ現象
- 1ハゼ(190〜200°C):内部圧力による破裂
- 2ハゼ(220〜230°C):セルロースの分解
5. 焙煎度と風味
| 焙煎度 | 豆温度目安 | 風味の特徴 |
|---|---|---|
| 浅煎り | 195°C前後 | 明るい酸味、軽いボディ |
| 中煎り | 205°C前後 | 酸味と甘味のバランス |
| 深煎り | 220°C以上 | 強い苦味、重いボディ |